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2021.06.30

建築家・隈研吾とファッションの話

みなさんこんにちは。営業のうめです。

全国的に梅雨入りとなり、御機嫌斜めな空模様が続く昨今、
引き続きステイホーム生活をしていた私でしたが、久しぶりの外出。
東京駅より皇居の外堀に沿って歩くこと20分、無機質な長方形の建物が現れます、、、。
やってきました!東京国立近代美術館!

今回のブログでは、世界的建築家・隈研吾氏※と少しだけファッションの話をしてみたいと思います。

現在東京国立近代美術館で開催中の
「隈研吾展(新しい公共性をつくるためのネコの5原則)」
に足を運びまして、建築に関しては全くの素人の私が、
隈研吾氏が設計された建築物と、その創造におけるプロセスや込められた想いに
感銘を受けたことがきっかけです。

※隈研吾
米TIME誌にて「2019年世界で訪れるべき最も素晴らしい場所100選」
に選ばれた《V&Aダンディー》や《国立競技場》の設計に参画するなど、現代日本を代表する建築家のひとり(1954-)

この展覧会にて、私が特に興味を惹かれた点は、
題名にもあるように、隈研吾の建築には「公共性」と「時間」の概念があることです。
本展示では、実際に隈研吾氏自身が選んだ公共性の高い建築68件を、
「孔」「粒子」「斜め」「やわらかい」「時間」の独自の5つの原則に分類して紹介されており、
また、それと同時に、その建築物をデザインした背景や想いが語られています。

まず一つめの建築における公共性とは、社会全体への与える影響を考えて設計を行うことであり、
街全体への配慮や、その場に訪れる人に対して優しい設計を追求していること。
つまり、設計の起点がそこに生きる人である!ということでした。

たとえば隈研吾氏が手掛けた山手線の新駅、《高輪ゲートウェイ駅》は、
自然の自然光を多く取り込こめる設計にするとともに、
屋根は山や丘陵というより自然に近い形にしているとのことです。

アパレルでいうと、ユニクロの人の生活に寄り添った服「ライフウェア」の概念や、
スノーピークの徹底したユーザーの立場に立った「自然と人のつながりを意識した服作り」
の理念にも近しいものを感じます。
と思ったら、スノーピーク社はモバイルハウス「住箱-JYUBAKO」で、
すでに隈研吾氏とコラボーションしていたみたいですね。

もう一つ、時間の概念は、時が経っても古くなるだけではなく、
その街や人に年数数と共に馴染んでいくそんな建築の考え方があるようです。
そのために長く使える木材を多用していることも特徴です。

これは服作りでも注目される環境への配慮やタイムレスの考え方と同様ですね。
レザーや古着など、長く使えば使うほど愛着がわくアイテムとも共通点を感じさせます。

表参道の「セリーヌ」「ジバンシィ」「ロエベ」などが入る ONE 表参道というビルは隈研吾氏の設計ですが、
ここにも表参道という街との融和を考え建設されているとのこと。
ほかにも、アパレルブランドの店舗設計をいくつか手がけているので、気になった人は調べてみてください!

私は今まで建築物を見るときに見た目(造形性)のすごさばかりに気を取られ、
形が格好いい!なくらいの見方しかありませんでした。
しかし、ベースは人であり、それを追求した造形であることを考えさせられ、建築の見方が変わりました。

みなさんも街を歩き建築物を見上げる際や、服を手に取ったときに、
デザインの背景にある意図や、ものつくりの概念「なぜこのデザインになっているのか?」を
考えてみるのも面白いと思います。

最後になりますが、展覧会は東京国立近代美術館にて、9月26日(日)まで開催されておりますので、
ご興味とお時間がある方は感染対策を行った上でぜひ会場に運んでみてください。
展示会の内容も然りですが、美術館のシンと静まった会場の空気は、
自宅とは違った感性が研ぎ澄まされる感覚と新しい発見もあるはずです!

それではまた!

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