今のファッション業界転職マーケットはどうなっている？！東×名×阪キャリアアドバイザー緊急座談会＜前編＞

新型コロナウイルス感染症（COVID-19）（以下、新型コロナウイルス）に伴う緊急事態速報が出て早、3週間あまり。
3月より徐々に店舗営業の自粛が始まり、今や大多数のファッションビルやショッピングセンターの専門店、路面店などが一時閉店をしている状況です。そうした変化に伴い、ファッション業界の転職マーケットにも大きな変化が生じています。
一体どんな変化があるのか、そしてその中でも積極的に採用活動を行っている求人はどのようなものがあるか、転職現場における「今のリアル」を、東京・関西・東海それぞれのキャリアアドバイザーが語ります。

現状のファッション業界転職マーケットの傾向

まずは、リアルな「今」のファッション業界転職マーケットの傾向を、エリア×職種ごとにまとめました。

川上職種 … デザイナー、パタンナー、MD、生産管理など、主に「ものづくり」に関する職種
川下職種 … 販売、営業、プレス、EC運営など、主に「流通・販売」に関する職種

東京・関東エリア

関西エリア

東海エリア

EC・ウェブ系職種を除き、ほとんどのエリア・職種において求人が減少しています。 特に外資ラグジュアリーブランドはその傾向が顕著で、ブランドによっては一部のエリア・店舗で求人をオープンにしていることもありますが、本国の意向や人員充足などの理由で、短期間で状況が変わってしまうこともしばしばです。

また、「求人が復活してから転職活動します」という求職者の方が現状多いのですが、想定以上にこの状況が長引く可能性から、採用活動そのものを見直す企業も増えつつあり、ご希望の企業やブランドの求人が、イメージしているタイミングで復活するとは限りません。
そのため、日々アンテナを張り、気になる求人を見つけたときにはスピーディーに動くことが重要です。

採用活動を行っているのはどんな企業や職種？

多くの企業が採用活動を一時的に停止、または見直している中、変わらず採用を行っている企業も多数あります。
具体的にどのような企業が活動しているのかをまとめました。

東京・関東エリア

関西エリア

東海エリア

エリアを問わず現状でも採用を行っているのは、EC・ウェブ系の求人や、ECサイトを中心に展開している企業の求人です。特にECサイトのみで展開している企業は、むしろ売上を伸ばしているところも少なくなく、職種を問わず採用熱度が上がっている求人も一定あります。また、店舗中心に展開するアパレル企業やセレクトショップ等に関しても、現状の売上の柱となっているECサイト運営のため、さらに今後の強化のため、採用を行っている企業が増えてきています。

特に関西エリアに関して見られる傾向として、「職種問わず採用基準が上がってきている」ことが挙げられますが、これはおそらく今後、他のエリアでも顕著になってくることが想定されます。