アパレル企業特集

2023.02.17

douce Harmonie、RADICA douce harmonie(株式会社エヌディシージャパン)店長インタビュー

「ファッションが好き!」を純粋に突き詰められる
郊外型×高感度セレクトショップの魅力とは

地方都市の郊外を中心に展開する、「douce Harmonie(ドゥスハルモニ)」と、フラッグシップショップ「RADICA douce harmonie(ラディカ ドゥスハルモニ)」。取り扱うのは、「Acne Studios(アクネ ストゥディオズ)」「Mame Kurogouchi(マメ クロゴウチ)」「MARNI(マルニ)」「MM6 Maison Margiela(エムエムシックス メゾンマルジェラ)」「AURALEE(オーラリー)」など、ファッション好きにとっては胸が躍るブランドばかり。今回は、そんなドゥスハルモニで働くお二人の店長にインタビュー。大手企業で経験豊富な店長と、Uターンで転職した店長。それぞれの思いに迫ります。

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今回、この方にお話を伺いました!

douce Harmonie(ドゥスハルモニ)神戸店 店長

小澤 美穂さん

douce Harmonie(ドゥスハルモニ)神戸店 店長 小澤 美穂さん

新卒で大手ファッションチェーンに就職し、店長も含め6年半勤務。結婚を機に退職し、一度アパレルからは離れるが、後にアルバイトとして復職。その後、ミセス・メンズ向けアパレル、大手アパレルと2社を経験したのち、2022年7月 エヌディシージャパンに入社。現在は「douce Harmonie(ドゥスハルモニ)神戸店」で店長を担う。
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RADICA douce harmonie(ラディカ ドゥスハルモニ) 高松店 店長

岩本 早智さん

RADICA douce harmonie(ラディカ ドゥスハルモニ) 高松店 店長 岩本 早智さん

愛媛県出身。関西の学校からそのまま関西のアパレル企業に就職し、販売職として関西で3年、東京で2年、そのうち1年程度は店長を経験。コロナ禍をきっかけにUターンを決意。2021年10月 エヌディシージャパンに転職し、現在は「RADICA douce harmonie(ラディカ ドゥスハルモニ)」で店長を担う。
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郊外型×高感度セレクトがお客さまニーズにフィット
取り扱いブランド・商品の多さによって、接客の幅が広がった(小澤さん)

現在、douce Harmonie(ドゥスハルモニ)神戸店で店長をつとめる小澤さんですが、転職のきっかけ、決め手は何だったのでしょうか?

小澤:前職で働いていたブランドの終了がきっかけでした。終了に伴って別ブランドへ異動したのですが、自身のテイストとのギャップや、キャリアアップを目指したいという思い、またブランドの価格帯が上がったことによる社販負担も個人的には大きく、転職を考えました。

エヌディシージャパンは転職エージェントさんからのご紹介で、個人の販売ノルマがないこと、店長から先のキャリアアップが望めそうなことなど、条件が良さそうだったので応募しました。面接では人事の方の印象がとても良くて、短い間でも私の経歴や想いを深く知ろうとしてくださっているのを感じました。仕事をする上で、そういう姿勢はすごく大事だと感じたので、入社を決めました。

テイストのギャップや社販負担は、販売職の「あるある」ですね。エヌディシージャパンではいかがですか?

小澤:ドゥスハルモニでは社販で取り扱いアイテムの購入ができますが、ショップの世界観に沿っていれば自前の洋服を着用しても良く、好きな服を着て働けることが嬉しいです。金銭的な負担というよりも、精神的な健康が得られていると感じます。

アパレル経験が長いので、自社ブランドや取り扱いブランドを社販で買って着用する意識は根付いていましたが、一方で販売員が自社商品を身に着けていないと服が売れないのかというと、そんなことはありません。
今回はじめてファッションの自由を経験して、それが働くモチベーションに繋がることを強く感じられました。

入社してあっという間の半年あまりだったと思いますが、振り返っていかがですか?

小澤:これまで自社ブランドのアイテムメインのお店で働いてきたので、セレクトショップの品番数の多さにまず驚きました。特にドゥスハルモニでは多数のブランド、商品を扱っているので、最初は覚えるのが大変でした。

慣れてくると、たくさんブランドがあることで、幅広いお客さまにさまざまなご提案ができることに気付きました。これまでは、ニッチなニーズやピンポイントな商品をお探しのお客さまには「取り扱いが無くすみません」で終わってしまうケースも多かったのですが、今は何らかの形でご提案できることが多いので、接客の幅が広がりました。

郊外型のセレクトショップでありながら、扱っているブランドや商品は都心部で人気のものが多いので、意外と競合らしい競合がなく、お客さまのニーズにうまくフィットしていると感じています。
それはお客さまにドゥスハルモニを選んでいただく大きな強みだと思いますし、何より私自身が接客していてとても楽しいです。


店舗特有の課題を見つけ、VMDの見直しで入店者数を増やし、
お客さまのニーズに寄り添うことで売上をアップ(小澤さん)

小澤さんが店長として勤務する神戸店はどんなショップですか?

小澤:たとえば神戸だと、三宮や元町はショッピングのために訪れる人も多い街ですが、ドゥスハルモニ 神戸店のある御影(みかげ)は住宅街なので、お客さまの多くは近隣にお住まいの地域密着型です。そのため顔見知りのお客さまも増え、「お客さまに寄り添う接客」ができています。

今まで働いてきた職場ではお客さまの動きが流動的だったので、親身に寄り添う接客を行いたくてもなかなか叶いませんでした。今はそれができているので、それも働く魅力の一つになっています。

地域密着型の店舗は、流動的なお客さまが少ない分、売上を作る難しさもあると思いますが、神戸店の売上が伸びていると伺いました。工夫したことなどがあれば教えてください。

小澤:神戸店が入っているショッピングビルは、来館客数自体が限られるので、お店の前を通る方にどれだけ興味を持っていただけるかがとても重要です。そのため、アイキャッチとなるディスプレイやお店のレイアウトを一番意識して取り組みました。

神戸店で今一緒に働いているスタッフは長くエヌディシージャパンにいるのですが、彼女がとにかく売るんです。今まで出会った中で一番売るんじゃないかというくらい!
コミュニケーション力の高さはもちろんですが、何よりお客さまの情報量が半端なくて、顔と名前、お買い上げいただいた商品や時期、会話の内容まで細かく覚えているので、お客さまが信頼して「この人に相談したい」「洋服を選んでもらいたい」と足を運んでくださるんです。

VMDの工夫によって入店者数が増え、それらの方々に対してしっかりとニーズにお応えする。そのサイクルができたことが売上に繋がったのだと思います。


これまでの経験を活かして、
ドゥスハルモニ全体の育成や仕組み化の力にもなっていきたい(小澤さん)

様々な企業を経験してきた小澤さんから見て、エヌディシージャパンがもっと良くしていけると感じるポイントはありますか?

小澤:中小企業なので、大手と比べると教育体制などは未成熟だと感じています。そのため、店舗によってスキルやノウハウに差があって、それがそのまま売上に反映されてしまう部分があります。
ここ最近でMDのアップデートが行われ、「商品軸」はすごく良くなっていると感じているので、「人軸」についても教育体制や仕組みを本社起点で整備して、全体の底上げが行えれば、もっと伸ばせると思います。

私個人に関しては、色んな大手企業での経験やノウハウを売上に繋げられているので、引き続き神戸店を盛り上げていきたいです。加えて、私が培ってきた経験やノウハウが神戸店だけでなく、広く会社の役に立つのであれば、育成や仕組みづくりのところでも力になりたいです。

取締役の石井さんも、採用や制度、コミュニケーション強化など、「人軸」をアップデートしていきたいとお話されていました。

小澤:石井さんが年末に神戸店に来られたときにも、そうしたことを1対1でいろいろお話させてもらいました。そこで感じたのは、エヌディシージャパンのフットワークの軽さです。
石井さんが経営目線で感じていた課題点を、私たち店舗からも問題提起することで、「早急に動かないといけない」と感じられたのではないでしょうか。そうして明確化された課題は、これから優先順位などを付けてどう実現していくか…という話になってくると思いますが、そういうスピード感がとても良いなと感じました。

店長として携わる神戸店だけでなく、会社全体の視点をお持ちの小澤さんですが、最後に、こういう人と一緒に働きたい!というメッセージをお願いします。

小澤:いろいろ考えたのですが、結局のところあまり難しいことはなくて(笑)、洋服が好きな人、そして笑顔で楽しく仕事ができる人と、チームワークを大切に働きたいです。
仕事って楽しくないとしんどくなってしまいますよね。しんどくなると、色んなことがうまくいかなくなって、もっとしんどくなってしまう。だから私自身が楽しく仕事することを日々大切にしています。今転職をお考えの方で、楽しく仕事がしたいなと思っている方がいらっしゃれば、ぜひお待ちしています。


Uターンをきっかけに転職を決意
オリジナルブランドから高感度セレクトショップへのチャレンジ(岩本さん)

現在、RADICA douce harmonie(ラディカ ドゥスハルモニ) 高松店で店長をつとめる岩元さん、転職のきっかけ、決め手は何だったのでしょうか?

岩本:コロナ禍をきっかけに、地元の愛媛県にUターンしようと考えたのが転職のきっかけでした。
これは同規模の地方都市にお住まいの方には伝わると思いますが、愛媛ではアパレルの仕事がほとんどありません。もちろんゼロではありませんが、タイミングなどもあって地元で見つけるのは困難でした。

一度は事務職も検討してみたのですが、やはり心を惹かれるのはアパレルだったので、四国でもっとも開けている高松を拠点に仕事を探しました。インターネットではなかなか見つけられず、高松の市街地を回ってピンと来たのがラディカ ドゥスハルモニ(以下、ラディカ)でした。

実際に街を回って探すのはスゴイですね!どんなところにピンときたのですか?

岩本:取り扱っているブランドや商品の種類が多く、お店の雰囲気も好印象でした。
前職ではオリジナルブランドの店舗だったのでセレクトショップへの憧れがあって、同じアパレル販売職の仕事でも、今までとは違うチャレンジをしてみたいと思いました。

地元に近いところでアパレルの仕事が叶いましたが、実際に入社してみていかがでしたか?

岩本:前職では1年ほど店長も経験しましたが、まずはセレクトショップという新しいチャレンジに集中したいと思い、スタッフでの入社を希望しました。ブランドや商品知識の勉強はもちろんのこと、地域特性なども今までと全然違ったので、慣れるまでは大変でしたね。ご来店いただくお客さまの行動分析をしながらトライ&エラーを重ねていく中で少しずつ感覚を掴めてきました。

ほどなくして、当時の店長がオリジナルブランドのディレクターに異動することになり、その流れで店長を担うことになりました。想定していなかったので少し驚きましたが、せっかくの機会なので、前職での店長経験を活かしながら、新たなチャレンジができればと考えました。


セレクトが幅広いから好きなファッションを突き詰められ、
お客さまにも自信を持ってご提案できる(岩本さん)

前職でのアパレルの仕事とはどんなところが違いましたか?

岩本:前職では大阪・東京の人の動きが多いエリアを担当していたため、新規のお客さまが大勢いらっしゃり、スピーディーな対応が求められていました。オリジナルブランドだったのである程度ターゲット層が決まっており、ブランドコンセプトに近い層のお客さまが多かったです。

高松は車移動の方が多いこともあって、ご自身のペースをお持ちの方が多く、ゆっくり、じっくりとお店での時間を過ごされるお客さまが多いです。四国エリアでここまでの商品をそろえているお店はなかなかないので、同じ四国の県外から、ラディカを目的に来られるお客さまも多いですね。年齢層も20代以上のほぼすべての年代の方がいらっしゃいます。

岩本さんがラディカで働く魅力は何でしょうか?

岩本:セレクトショップならではの特徴だと思いますが、ある程度自分の好きなファッションを突き詰められるところが気に入っています。ベースとなるショップのコンセプトはありますが、高感度でさまざまなテイストのブランド・商品が幅広くセレクトされているので、自由度はかなり高いと思います。
また、お客さまが求めているもの、ご期待いただいているものに全力で応えて、喜んでいただけたときが一番のやりがいなので、心から良いと思う商品を、自信を持ってお客さまにご提案できるのが嬉しいです。


お互いに強みを活かし、補い合いながらお店作りをしていきたい(岩本さん)

自由度の高さはファッション好きの方にとっては嬉しいですね!

岩本:ファッションだけでなく、やりたいことは手を挙げればやらせてもらえるし、「もっとこうした方が良いのではないか」という意見があれば、アップデートするチャンスをもらえます。チャレンジの結果の失敗にも寛容なので、うまくいかなかったら方向転換すればいい、という前向きな気持ちで仕事ができるのも良いですね。

一方で、私たちお店で作り上げていくべき点と、会社全体で仕組みやルールを統一した方が良い点のすみわけが、発展途上だと感じる一面もあります。仕組みやルールを見直していく話も少しずつ聞いていますので、これから組織としてもより良くなっていくのかなと思います。

最後に、こういう人と働きたい!というメッセージをお願いします。

岩本:おしゃれが大好きでブランドに詳しい方は、きっとワクワクできると思います。まだまだたくさんの方にラディカのことを知っていただきたいので、アピール力やセルフプロデュース力の高い方に興味を持っていただけるとすごく嬉しいです。

でも、それがないとダメというわけではありません。ラディカは個性豊かなスタッフが揃っているので、お互いに強みを活かし、補い合いながらお店づくりをしています。ですので、何か強みを持っていて、「ラディカでこんな販売員になりたい」ということを伝えてくれる人と一緒に働きたいですね。

douce Harmonie(株式会社エヌディシージャパン)

douce Harmonie(株式会社エヌディシージャパン)

事業内容 アパレル卸売·小売·製作·企画
(婦人服、紳士服、シューズ、アクセサリー)
事業所 香川県高松市番町1-6-6甲南アセット番町ビル307
設立 1988年
代表者 代表取締役社長 石井 浩一
従業員数 129名 ※うちアルバイト49名(2023年1月時点)
資本金 1,000万円

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