アパレル企業特集

2024.05.13

DANTON、ORCIVAL、GYMPHLEX(株式会社ボーイズ)

インポート卸にとどまらず幅広い挑戦を続ける
ボーイズが目指す「ブランドの魅力化」「海外事業」に迫る

ボーイズという会社に聞き覚えがなくても、「Bshop(ビショップ)」というショップをご存じの方は多いのではないでしょうか。実はビショップができるずっと前から、海外の魅力的なブランドを日本に展開していたのがボーイズで、ビショップはその小売部門なのです。
今回は、そんなボーイズの国内営業を担当する林さんと、人事部 部長の余田さんにインタビュー。ボーイズの挑戦を体現する国内営業・海外営業の仕事について、その内容からやりがいまでお伺いしました。

もくじ

今回、この方にお話を伺いました!

人事部 部長

余田 温子さん

人事部 部長 余田 温子さん

新卒で大手百貨店に総合職で入社し7年経験、紳士服を担当し、売り場の店長格となる。百貨店でビショップの洋服を着用していたことがきっかけで興味を持ち、EC担当としてビショップに転職。納品管理などの業務を経て、組織規模拡大に伴い人事部に異動、人事制度構築などを行う。現在は人事部 部長として従事している。

営業本部 第二営業部

林 健吾さん

営業本部 第二営業部 林 健吾さん

前職では、ファッションを中心とするライフスタイル商社でインポートの卸営業として約10年従事。その後、営業としてのステップアップを目指し、取扱商品に魅力を感じていたボーイズに2022年10月転職。現在は英国ブランド「ジムフレックス」の国内卸営業として、営業職にとどまらず、ブランディング強化に向けた幅広い業務に携わっている。

ブランドとの信頼関係のもと、企画や海外営業のライセンスも取得、
卸にとどまらない幅広い事業を展開

まずはボーイズについて、グループ会社であるビショップとの関係性も含めて教えてください。

余田:設立はボーイズが先で、1979年に誕生しました。
もともとは創業者がアメリカでバイイングしてきた洋服を、日本のセレクトショップに卸すところからスタートしました。ファッションビジネスの潮流とともに当社も形を変えてゆき、2000年代にはDANTON(ダントン)、ORCIVAL(オーシバル)、GYMPHLEX(ジムフレックス)の日本総代理店となりました。ワークウェアからスタートしたブランドのバックグラウンドを大切にしながら、独自の生産背景を使ってクオリティの高い商品を世に出すため、営業に加えて、ものづくりの体制も構築しました。

一方、1993年には株式会社ビショップを設立し、小売事業をスタートさせました。ビショップとボーイズは別企業ではありますが、神戸・東京の両オフィスともにワンフロアで構成されており、さまざまな面で協業し合いながら日々の業務を進めています。

海外ブランドでありながら日本企画を行っているのは、ブランドからの信頼が厚いのですね。

余田:ボーイズのものづくりの特徴は、ブランドコンセプトを体現すべく、良いものを同じように作り続けることです。たとえばオーシバルの代表アイテムであるフランス製のボーダーカットソーは、少しずつマイナーチェンジはあるものの20年以上、同じ品番を出し続けています。流行を取り入れるというよりも、時代を超えて良いものをずっと作り続け、お客さまにご紹介することを大切にしています。
この姿勢が、各ブランドオーナーとのパートナーシップを強固なものにしています。

その集大成として、ダントンやオーシバルでは2016年に海外への卸売もスタートし、国内のみならず、海外のショップに向けた卸売も積極的に行っています。2019年には、フランス発であるダントンの直営店を世界で初めて東京にオープン、2020年には2号店を神戸に、2024年にはオーシバルの旗艦店も東京にオープンしました。国内外のお客さまにご来店いただき、非常に多くの注目をいただいています。

“ブランドの価値を高め、多くのお客さまにご愛用いただく” ということを軸に、今後も国内外の卸売、小売など、多方面に挑戦し続けたいと考えています。

2024年4月、東京にオープンしたオーシバルの旗艦店

現在のボーイズの組織構成を教えてください。

余田:大きくは、商品企画や生産管理など、「ものを作る部隊」と、営業などの「ものを売る部隊」に分かれており、ほかには海外への輸出入や海外出店などを担当する「海外事業部」、「バックオフィス」などがあります。営業はブランドごとの担当制で、それぞれのブランドの状況に応じて動きやすい体制を整備しています。

海外出店やプロモーションなど、小売やマーケティングの知見が必要なときには、ビショップの販売部門やマーケティング部門と横断で協業するケースも多くあり、業務の垣根は年々無くなってきているように感じます。


国内営業は卸にとどまらず、
ブランドの魅力化に向けて企画からプロモーションまで幅広く携われる

それでは国内営業・海外営業の仕事について伺います。まず国内営業の業務内容を教えてください。

林:僕は英国ブランドのジムフレックスを担当しており、年2回の展示会に国内卸先のお客さまをご招待して、商品をご紹介してオーダーしていただく、というのがメインミッションです。そこに向けて、既存の取引先から新規開拓まで、出張もしながら営業活動を行っています。

加えて、ボーイズの営業はそれにとどまらず、ブランドの世界観を発信していくために幅広い業務に携わるのが特徴です。
ブランドごとにフェーズは異なるものの、共通しているのは、単に拡販すればよいというわけではなく、ブランディングの視点が必要だということです。「買ってください」ではなく、「欲しい」と思ってもらうためには、どのようにブランドや商品を見せていくべきか、ウェブやプロモーションに関わる部分を含めて我々営業も一緒に考え、動いています。

具体的にはどのように携わっているのですか?

林:たとえば僕の場合は、商品企画会議に参加し、卸先が求めるものを伝え、次の商品に反映していく…という話し合いを1か月半ほどかけて行います。自分たちで商品企画に携わった商品を営業できることは、営業職にとってとても強みだと感じています。

その後、サンプルが上がってきたらルックのイメージを考え、モデルやロケ地を手配して撮影を行い、ビジュアルを形にしていきます。この時点で展示会まであと2~3週間と、タイトなスケジュールになることもあります。

このように、卸営業と聞いてイメージする業務の枠を超えて、幅広くさまざまな経験やスキルを身に付けることができます。

余田:リテールの経験が卸売にも活かせるということで、ビショップの店長がボーイズの営業に異動するケースもありました。特に近年は、公募や本人の希望、会社からの提案など、さまざまな形で部門を越えた異動者が増えていて、培ってきた経験をもとに新しい挑戦を行っています。

想像以上に幅広くて驚きました!入社前後で仕事内容に関するギャップはありましたか?

林:選考中や入社前に説明を受けていて、経験が広がることに魅力を感じた点も入社の決め手のひとつだったので、そこまでギャップはありませんでした。前職でも色んなことを手掛けるのは当然だと思っていたので、ポジティブに馴染めたと思います。
色んな経験が積めて、知識が増えているという実感を得られています。

多くの業務に携わる中で、国内営業のみなさんが持っているKPI、目標、予算はどのようなものでしょうか?

林:一番は、営業のメインミッションである展示会での受注金額が予算として設定され、どう必達するかを考え、行動することです。ただ、単純に数値を追うというよりは、担当ブランドを多くの人に届けて、ブランドとしての魅力を高めていくということを常に考えています。それが最上段にあるからこそ、色んなことに携わることができています。


海外営業は
ヨーロッパからアジアまで、エリア特性をふまえてブランドの拡販を目指す

続いて、海外営業の仕事内容について、海外事業部の代理で余田さんからお願いします。

余田:年2~3回の展示会があって、それに向けて準備し、売上を作っていくミッションは国内営業と同じです。ただ、国内がブランド価値を高めていくフェーズに入っているのに対し、海外市場はこれからなので、ブランディングと拡販とを同時に推し進めたいと考えています。

エリアごとにも特性があり、たとえばヨーロッパでは、日本のように大手セレクトショップが全国展開するケースはほぼなく、個店文化です。その街を代表するような個店とお付き合いをするため、展示会に来ていただけるよう、一つひとつアプローチをしていきます。一方のアジア、特に中国や韓国は日本のマーケットに近く、大手セレクトショップや百貨店との取引ができればそこから展開しやすいので、たとえばダントンとお取引している企業に別のブランドをご提案する、という横展開も進んでいます。

営業の仕方がエリアごとに異なるのですね。ほかに、国内営業とは異なる業務はありますか?

余田:オーダー後の出荷手配や入金管理にも携わることです。国内の場合、オーダー後は営業管理担当者にバトンタッチしますが、海外事業は商習慣が異なるため、営業がある程度進めていくケースが多いです。

林:たとえば日本だと支払いサイトなどの商習慣に共通理解がありますが、海外の場合、フレキシブルにリスクヘッジを行うことが重要になってきます。さらには言語や時差なども相まって、業務が少し複雑になるため、営業が入り込んでコミュニケーションを取る場面が出てきます。

なるほど、理解しました。ヨーロッパ、アジアと例が出てきましたが、どのエリアをどれくらいの体制で進めているのでしょうか?

余田:販路は世界中にありますが、現在は2名と少数精鋭で、総がかりで手掛けています。今後の拡販を考えると、少なくとも倍の体制にしたい思いがあります。そうすれば、ブランドやエリアごとに担当を分けて進めることができ、今よりも効率的に拡大ペースを上げられると思います。どのような体制にするかは、今後ご入社いただく方の適正に応じて考えていきたいです。

そのためにも人材強化が急務というわけですね。

余田:はい、そのとおりです。
実は最近、海外営業が1名入社したのですが、卸営業ではなくリテールの経験者なんです。語学力と外資企業でのブランドビジネスの経験、マネジメント経験を評価して採用に至り、現在活躍しています。卸の経験があればありがたいですが、必ずしも必須ではなく、ビジネスに必要な語学力と、初めてのことでもポジティブに経験を積んでいくフットワークの軽さやタフさを重視しています。

林:海外営業は展示会のたびに1~2週間と出張に行っていますね。トラブルに対して柔軟に対応する力やフットワーク、タフさは重要だと思います。


自分の思いや考えを言葉にしながら挑戦を重ね、成長していくこと

林さんがボーイズに入社して1年半ほどになりますが、思い出深い仕事をひとつ教えてください。

林:ジムフレックスの日本公式ホームページ立ち上げに携わったことが、一番印象に残っています。
経験のない仕事だったので初めは戸惑いましたが、代表に直接アドバイスをもらったり、海外事業部に協力してもらってブランドオーナーとコミュニケーションをとったり、ビショップのECチームと一緒に進めたりして、無事にオープンすることができました。
このミッションを任されたのは入社して半年も経たない頃でしたが、そのタイミングから「ジムフレックスらしさってなんだろう?」と考え、フォントひとつを選ぶにもブランドらしさを表現するためにこだわり、みんなで話し合って作り上げた経験は、営業活動にすごく役立ちましたし、成長にも繋がりました。また、色んな人を巻き込んで進めていくことの大切さを実感できました。

林さんが入社半年で関わったというジムフレックスの日本公式ホームページ

営業という枠を超えてみなさんでブランドを良くしようとしている姿勢が伝わり、ボーイズで働く最大の魅力だと感じます。

余田:当グループには「コミュニケーション」「挑戦」「自己研鑽」という行動規範があって、挑戦し、そこから成長していくことを大切にしています。コミュニケーション関しては、率直なコミュニケーション、つまり必要な人を巻き込んで、自分の思いや考えをしっかり言葉にして伝えられる人が合うと思います。それができれば色んなチャンスが広がっていくと思います。

林:ボーイズの社員はみんなそのスタンスがあるので、誰に相談を持ち掛けてもすごく親身になってくれるんです。入社してまだ日の浅いころは緊張もあったのですが、まったく初めての人たちでも、忙しい部長でも、「どうしたの?」と耳を傾けてくれてホッとしましたし、すごく心強かったです。

正直なところ、すごくお忙しそうに見受けられます…出張や残業など、働き方はいかがでしょうか?

林:ファッションサイクルの中で働いている人はイメージしてもらいやすいと思いますが、時期によって波があって、国内だと展示会が1月と7月にあるので、その前後はやることが多くて業務時間も長くなりがちです。出張は上長と相談しつつ、いつどのタイミングでどこに行くかというスケジューリングにはある程度の裁量があるので、コントロールしながら進められるという意味で、余計な負担を感じることはありません。

余田:海外営業も同様で、展示会前後と、あとは納品タイミングが繁忙期となります。
当社はコンパクトな組織なので、人の距離が近くて調整しやすく、意思決定もスピーディーです。逆に社内向けの資料に時間を掛けすぎると注意を受けるほどで、効率よく業務ができています。

林:残業を前提としない働き方をしましょう、という考えがあって、残業も事前報告が必要なので、無駄な残業はありません。僕も含めて小さなお子さんのいる社員が多いので、家庭とのバランスを取るためにも、メリハリを付けて働くよう意識しています。
多様な業務に携わることは間違いないですが、イコール長時間働くという状態ではないですね。

林さんにASK!入社しておどろいたことは?

会社としておもしろいと思えることをたくさんしているので、初めての経験がたくさんあります。
本業以外でひとつ挙げると、当社は地元神戸を盛り上げるため、Jリーグチーム「ヴィッセル神戸」のパートナーをしていて、今シーズンはユニフォームの胸にダントンのロゴが入っています。去年はリーグ優勝したので、大迫選手がオフィスに来てくれて、社員みんな大興奮でした!
海外事業しかり、スケールの大きなことがたくさんあって、働いていてとても刺激的ですし、楽しいですね。


国内・海外ともに事業拡大のため、新たな仲間を増やしていきたい

今後、特に強化していきたい事業は何でしょうか?

余田:ブランド規模で言うとダントンが先を走っているので、オーシバルやジムフレックスを同じ水準に成長させていきたいです。オーシバルは2024年に待望の旗艦店がオープンしたので、そこからさらにブランド認知を上げていきたいですね。

あと、日本のマーケットだけでは成長に限界があるので、海外事業は今後さらに強化していきたいポイントです。海外出店の話も挙がっているので、いずれは海外事業部の中に営業とリテールの機能を作れると理想ですよね。今後具体化する中で検討していきたいです。

2024年4月、東京にオープンしたオーシバルの旗艦店

おふたりが個人的にチャレンジしたいことは何ですか?

林:ジムフレックスは待望の公式ホームページをオープンしたので、まずは卸で販路を拡大しつつ、ブランドの価値を高めるために貢献していきたいというのが一番です。
そのためには、お客さまはもちろんのこと、同じ社内やチームのメンバーと信頼関係を築きながら良い仕事ができるよう、一つひとつの仕事を丁寧に進めていきたいです。

余田:当社の人事はボーイズとビショップの両方を担っているので、グループとして目指すことを実現できるような人員体制を整えていきたいです。そのためにも、多くの方に当社のことを知っていただけると嬉しいです。
また、個人的な話になるのですが、今は育児をしながら時短で働いていて、子育てしながらでもしっかり管理職の仕事ができるんだっていう姿を見せていきたいです。「自分もできるかもしれない」「やってみたい」と思ってもらえるような女性管理職になりたいですね。

最後に、こんな人と働きたい!というメッセージをお願いします。

林:一言で営業といっても幅広い業務があって、色んな経験が活かせるポジションなので、僕とはまた違う、色んな経験を持った人と一緒に働けると嬉しいですね。お互いにそこから刺激を受け合っていけると、もっと楽しくなると思います。

余田:失敗を恐れずに、自ら考えて行動できる人です。
現時点で100%のことができるかどうかよりも、そこを目指して楽しくチャレンジできる人がいいですね。そういう人のほうが、当社では楽しくやりがいを持って働けると思います。

DANTON、ORCIVAL、GYMPHLEX(株式会社ボーイズ)

DANTON、ORCIVAL、GYMPHLEX(株式会社ボーイズ)

事業内容 衣料品・服飾雑貨の企画、製造および輸出入、卸販売
事業所 本社:兵庫県神戸市中央区浪花町59番地神戸朝日ビルディング9F
東京オフィス:東京都渋谷区神宮前3-27-22 ル コタージュビルディング3F
設立 1979年12月15日
代表者 代表取締役社長 森 威
従業員数 46名(2024年4月時点)
資本金 1,000万円

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