Fashion★シゴトNEWS

2020.08.03

アパレル・ファッション×EC・Webに大注目!―― 今、EC・Webの仕事を選ぶおもしろさとは?スタッフ座談会 <その2>

コロナ禍の影響で実店舗が一時閉店していた際、多くの企業がECサイトを売上の支えにしていました。これを機に、もともと「強化すべき」であったDX(Digital transformation:デジタル技術における組織・ビジネスモデルの変革)が一気に加速すると思われます。
それに伴い採用マーケットにはどのような変化があるのか?
また、アパレル・ファッション業界でEC・Webに携わるおもしろさは何なのか?
クリーデンスの営業・キャリアアドバイザーに話を聞きました。ぜひ、これからのキャリアの参考にしてみてください。


今、アパレル・ファッション×EC・Webの仕事を選ぶおもしろさとは?

異業界でご経験の方でも活躍がのぞめるという話が出ましたが、アパレル・ファッション業界でEC・Webの仕事に携わるおもしろさとは一体何なのでしょうか?

「どうやってブランドのファンを増やしていくか」を考えるおもしろさ

宮内(サービス開発):僕が感じているアパレル・ファッションビジネスのおもしろさは、「ブランドにファンが付くこと」です。
たとえば洗剤などの日常消費財は、商品を「何気なく買わせる」ための購買促進がとてもうまく、欲しいと思ったときに目に留まる、手に届くような仕掛けを多数行っています。ただそれは、ブランドのファンにさせるためのマーケティングとは少し異なります。
一方、アパレル・ファッションに関しては、いかにブランドのファンを作るか?という点が、ビジネス上非常に重要です。顧客数やリピーター率などを重視するのも、つまり「ファンがどれだけいるか」ということが売上に直結しているからに他なりません。店舗をはじめECサイトやSNS、それらから蓄積されるデータなどを用いてファンを醸成するビジネスは、他の消費財にはない特徴であり、おもしろさだと思います。

店舗でもECサイトでもない、オンライン接客、という新しい価値

宮内(サービス開発):オムニチャネル…最近だとOMO(※)という概念に変化していますが、実店舗とECサイトをシームレスにサービスとして展開していくこともアパレル・ファッション業界の特徴です。特にコロナ禍以降は、オンライン接客やインスタライブなどによる、「新しい接客様式」が急速に進んでいます。

先日、あるコレクションブランドのオンライン接客を受けたのですが、「気に入っていただけたらECサイトから買ってくださいね」という導線はあったものの、メインはあくまでブランドや商品の魅力を伝えるための接客でした。
また、別のレディースアパレルではECサイトの売上が前年比2.6倍だったそうなのですが、これもインスタライブでファンを醸成し、ECサイトへの購入に至った数が増えたことからでした。

※OMO:Online Merges with Offlineの略で、日本語では「オンラインとオフラインの融合」と訳される。オムニチャネルが、企業が持つ店舗やECサイトなどの複数チャネルをどう連携するか?という「企業目線」の考えであったのに対し、OMOは「どのようにユーザーが行動するのか」をベースに、オンラインとオフラインを融合させたサービスを展開するという概念である。

データ連携によって実現する「パーソナライズ」というファッションの新しい楽しみ方

梅津(営業):アパレルではありませんが、あるアイウェアブランドでは、店舗で購入した際の度数データがマイページに登録され、ECサイトでも気軽に買うことができるサービスを展開しています。メガネをECサイトで買うのはハードルの高いものでしたが、ECサイトと店舗が連動し、それぞれの特性を生かしたサービスを行うことでプレゼンスを高め、新しい価値を創り出した好例です。

宮内(サービス開発):「パーソナライズ」もアパレル・ファッション業界の重要キーワードの一つですね。たとえばこれまで店舗でないと作れなかったオーダースーツをECサイトで注文できるサービスがここ数年でぐっと増えました。単にECサイトで販売するだけではない、ユーザーにより便利に楽しんでもらうためのサービスアイデアを「デジタル」の活用によって実現している企業は、業界を問わず注目されています。

梅津(営業):店舗とECサイトそれぞれの特徴を活かすため、差別化を戦略的に行っている企業もあります。店舗を単に販売するための場としてだけではなく、ブランド発信、ブランディング、PRの場として活用することで、ECサイトではできない “体験” を店舗で提供しています。

宮内(サービス開発):このように、ブランドのファンを作るためのプロモーションとECサイト戦略は、他業界と比べてもより密接な関係にあります。アパレル・ファッション業界のデジタルマーケティングやDXはまだまだ発展途上なので、これから業界自体がどんどん成長し、様々なサービスが出てくることも、いちファッション好きとしてとても楽しみです!

今、アパレル・ファッション×EC・Webの仕事を選ぶおもしろさとは?

販売職からEC・Webへのキャリアチェンジを望む人が多いワケ

近年、クリーデンスでは、販売職からEC・Webの仕事を目指したいという方のご相談がとても増えています。その背景には何があるのでしょうか?

今後、ECサイトと店舗の役割が明確化することで、店舗での仕事のスタイルややりがいも変化していくのでは

須藤(キャリアアドバイザー):私も販売経験者なので気持ちがよく分かるのですが、ECサイトの売上が伸び、企業としてもECサイトやデジタルに力を入れることで、この先店舗に未来はあるのかな、と感じてしまうのです。
また、ECサイトで商品を調べ、お店で下見して、ECサイトで買う、と消費者の行動パターンが変化しているので、接客をしてもその場での購入に至らない。自身や店舗の成績にも繋がらない。この先ますますお客さまの店舗離れが起こったらどうしよう。販売員って必要?店頭に立っている意味って何?と不安になる方も、とても多くいらっしゃいます。

そういう方は、「ビジネスとしてのおもしろさ」というよりも、「自分自身の今後の不安」という理由でEC・Webへのキャリアチェンジを望んでいます。ですので、ご相談をいただく時点では、感度高く最新情報にアンテナを張って…という方は多くないかもしれません。

宮内(サービス開発):先ほどの話のように、店舗とECサイトの連動や、役割の差別化などが戦略的に進めば、新しいやりがいを持って店舗でご活躍いただけるのではないか、とも感じます。実際、Web上のスタッフコーディネートから売上が発生するとインセンティブになる、というセレクトショップもありますし、今後、WebやSNSと連動した店舗インセンティブの事例や、新しい接客サービスの事例がさらに増えてくると良いなと思います。

ブランドにとって店舗が重要であることは今後も変わらないと僕は思います。ただ、そのあり方や役割は変化していかなければなりません。販売職への不安をお持ちの方は、やみくもにキャリアチェンジを望むだけでなく、「これからの店舗のあり方」について意欲的に取り組んでいる企業を探すというのも一つの手かもしれません。

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