Fashion★シゴトNEWS

2020.07.21

「新型コロナウイルス流行前後での転職意向の変化」を調査~新型コロナウイルスがきっかけで、今後のキャリアを見直す人は4割にのぼる~

アパレル・ファッション業界の「新型コロナウイルス流行前後での転職意向の変化」について発表しましたので、結果をお知らせいたします。
本調査は、アパレル・ファッション業界で働く515名を対象に行ったインターネット調査の結果をもとに算出したものです。


新型コロナウイルスが転職意向に与えた影響は小さいが、キャリアを見直すきっかけに

新型コロナウイルス流行前後で、転職意向に変化があった人の割合は、11.7%と全体の約1割に留まりました。また、新型コロナウイルスの流行をきっかけに転職を考え始めた人の割合は7.8%と、意外にも少ない結果となりました。(グラフ①参照)

転職意向がある人のうち、新型コロナウイルスの流行をきっかけに希望条件が変化し、「業種や職種・働き方を広げて考えるようになった」と回答した人は、40.6%を占める結果となりました。(グラフ②参照)これは、アパレル・ファッション業界が置かれる状況が日々変化していることを背景に、「今までの業務で培ったスキルを活かして、違う業界で働きたい」「EC市場の拡大が加速していることから、職種を変えてEC運営に携わりたい」「先行き不透明な状態が続いているため、契約社員ではなく正社員で働きたい」など、今後のキャリアについて選択肢を広げて考えている人が増えたためと考えられます。

転職意向のある人の過半数が、アクションを開始

転職意向がある人のうち、実際にアクションを取った人の割合は52.3%を占め、半数以上が転職するために何かしらの行動を起こしていることがわかりました。なかでも、「求人広告、転職サービスのウェブサイト、企業の採用情報などを見た」が39.5%と最も多い結果となりました。

一方で、求人に応募した人の合計は、9.7%に留まり、情報収集をしている人が多い状態だと言えます。(グラフ③参照)

また、「その他」の回答には、語学や3D CADのスキルを習得するために勉強を始めたなど、今後の仕事に活かすための学びに関する回答が寄せられました。販売系職種では、店舗が休業になり時間ができたため、スキルアップに時間を費やす人が増えたと考えられます。


アパレル・ファッション業界の今後の転職市場について

新型コロナウイルスが企業の採用活動に与えた影響は大きく、アパレル・ファッション業界においても採用活動を縮小もしくは、一時中止せざるを得ない状況が続いています。これにより、長らく続いていた売り手市場は、店長・販売スタッフなどの販売系職種を中心に、買い手市場へと一変しました。

また、オンラインショッピングの需要拡大を背景に、多くの企業がECサイトの強化やライブコマース、オンライン接客の活用、SNSにおける販売戦略の練り直しなどを推し進めています。こうしたファッションとテクノロジーを掛け合わせた”ファッションテック”に関わる人材を積極的に採用する企業が増加してきました。

このような業界の急速な変化を背景に、接客経験を活かしてEC関連職種にチャレンジしたい、店舗で行っていたSNS運用の経験を活かしてウェブマーケティング携わりたいなど、新しい領域を希望する転職希望者も増加しており、自身の可能性を広げるために選択肢を増やして転職活動を行う動きは、今後より一層強まると考えられます。

(クリーデンス 事業責任者 河崎 達哉)


調査概要

■調査期間:2020年5月20日~2020年5月22日
■対象・調査方法:アパレル・ファッション業界で働く515名を対象に行ったインターネット調査の結果をもとに算出

解説者プロフィール

クリーデンス 事業責任者 河崎 達哉(かわさき たつや)

1984年、兵庫県生まれ。
2008年、株式会社インテリジェンス(現社名:パーソルキャリア株式会社)入社。
キャリアアドバイザーとして、IT・ウェブ領域や金融、医療を担当。
また、さまざまな業界のハイクラス層の転職も支援。
これまでに支援した転職希望者は、1,500名を超える。
キャリアアドバイザー部門のゼネラルマネジャーを経て、
2019年4月からは「クリーデンス」の事業責任者として、
アパレル・ファッション領域の人材サービスをけん引している。

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