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2019.09.02

生産管理の転職マーケット座談会<アパレル・ファッション業界>2019最新版~第1回:最近の生産管理の転職マーケットは?

転職活動において重要なのは、マーケットを捉えてそれに合わせてしっかりと準備すること。
そこで、生産管理のみなさんに向けた、最新の転職マーケットについて全3回でお届けします。
今回は、アパレル業界出身で生産管理職のサポートに強いキャリアアドバイザーと、生産管理職の求人に強い営業による座談会形式で、企業のホンネに迫ります!

今回話を聞いたキャリアアドバイザーはこちら

キャリアアドバイザー<米国CCE公認 GCDFキャリアカウンセラー>

丸山 武(まるやま たけし)

大学、ファッション系専門学校卒業後、株式会社ニコルへ入社。レディース・メンズMDを経験した後、企画室マネージャーとして新規ブランドの開発やライセンスの管理に携わる。2004年にクリーデンスへ入社後はキャリアアドバイザーとして企画系専門職を中心にこれまで600名以上の転職をサポート。詳細プロフィールはこちら

キャリアアドバイザー<米国CCE公認 GCDFキャリアカウンセラー>

大堀 陽介(おおほり ようすけ)

1社目はアパレルでMD、デザイナー、パタンナーと連携し営業を5年。その後クリーデンスに入社し、営業を1年、キャリアアドバイザーとの兼務が半年、キャリアアドバイザー専任11年で現在に至る。詳細プロフィールはこちら

リクルーティングアドバイザー(営業)

谷津 徳厚(やつ のりあつ)

新卒で百貨店の販売を経験後、アパレルの営業、ファッションメディアの営業などを経て、インテリジェンスに入社、クリーデンスの設立に携わる。2000年8月のクリーデンススタート以降は、キャリアアドバイザー・営業の両軸を経験し、現在は営業としてアパレル・商社等、多数の企業の採用サポートを行っている。


第1回:最近の生産管理の転職マーケットは?

まずは、最近の生産管理の求人事情について伺います。求人数の増減、転職難易度の変化などはいかがでしょうか?

谷津:生産管理の求人は2~3年変わりなく、絶えず募集されています。
商社・OEMに関しては、取引先ブランドが好調な企業は増員、逆に悪い企業は減員が常に繰り返されており、常に一定の求人が発生し続けています。直近の変化では、中国からASEANへ生産現場のシフトに伴い、ASEANの生産に詳しい方のニーズが少しずつ増えています。

商社・OEMの場合、良くも悪くも取引先ブランドの状況に影響されやすいということでしょうか。

大堀:そうですね。アパレルやセレクトショップでは、ブランドの売上が思わしくないときの打開策としてMDを入れ替えることがあります。その異動に伴い、ブランドに紐づく商社・OEM企業が入れ替わったりすると、商社・OEMの取引ボリュームが変動し、人員計画にも影響します。逆に取引先ブランドの売上が好調だと、商社・OEM側でも人員が必要になるため、求人が活性化します。
商社に関しては契約社員の雇用形態が多いため、いわゆる“2018年問題”の影響も一部あるかもしれません。

確かに商社は契約社員が多いですよね。法改正に伴って、正社員化は進んでいるのでしょうか?

谷津:どこも人材不足のため、良い人材を確保するために契約社員から正社員募集に切り替える企業も一部あり、以前と比べると正社員募集は増えています。

アパレルやセレクトショップの求人についてはいかがでしょうか?

丸山:商社・OEMと同様、ここ数年は一定のニーズが継続してありますが、以前よりも即戦力を求める傾向が強くなりました。売上の厳しいブランドが多く、コスト削減などにより利益率を高める必要があり、生産管理に求められるレベルが上がっているためです。ブランドが持つ課題を理解し、生産管理の観点でそれを解決できる力が求められています。

一定の求人ニーズがあるにも関わらず、正直なところ、生産管理の転職実績はあまり多くない印象があります。それは企業から求められるレベルが高いためでしょうか?

谷津:もちろんそれはありますが、もうひとつ、そもそも生産管理の経験者が転職マーケットに多くないことも挙げられます。通常は20~30代の若手・中堅世代がもっとも転職市場に多いのですが、生産管理がなぜ少ないかというと、そもそも生産管理の若手・中堅人材自体が少ないからなんです。

そうなんですか!なぜでしょうか?

谷津:リーマンショックの影響で2008年以降、新卒を積極採用しなかった企業が多く、10年を経た今、一定の経験を積んでキャリアとしても脂が乗っている30代が極端に少ないのです。
ここ数年はまた新卒採用も活性化してきましたが、販売やデザイナーなどと違って、生産管理は新卒で配属されることがほとんどなく、営業経験などを経て生産管理に異動するケースが多いため、20代の生産管理もまだそこまで多くないのが現状です。

大堀:OEMに関しては、新卒や若手社員が営業生産管理・企画生産管理という形で経験を積むキャリアも多いため、若くして一定の経験を積んでいる方が多く、転職マーケットにおけるニーズは高いと思います。

求職者の方々はどんな理由で転職を希望している方が多いですか?

丸山:最も多いのは、OEMからブランドへ業態を変えたいというパターンではないでしょうか。OEMの生産管理は、取引先であるブランドと工場との板挟みによるストレスや、業務範囲が広いことによる多忙さで疲れてしまう方が多く、発注側であるブランドに行きたいというご希望をよく伺います。

大堀:OEMの営業生産管理は、ブランドからコスト面で難題を言われ、工場と交渉・サンプルチェック・修正を繰り返し、ようやく生産に入ったらB品の嵐でクレームが発生…ということが日常茶飯事です。業務コストの割に利益が出ていない企業も多いため、アパレルのほうが楽なのでは?と思う方が多いですね。
一方アパレルの場合は、担当ブランドの業績不振などを理由に転職相談をいただくことが近年増えてきた印象です。

丸山:それぞれに異なる役割や特徴、状況があり、当然ながらどちらが楽ということはありません。ただ、ものが作られる過程すべてに直接携われる、工場との繋がりもできるなどという点で、OEMで経験を積んだ方が生産管理としてのスキルは身に付きます。生産管理としてキャリアを重ねていくのであれば、OEMで経験しておくことはプラスに繋がると思います。


第2回は、生産管理の採用において重視されるポイントについてご紹介します!

第1回:最近の生産管理の転職マーケットは?
第2回:生産管理の採用において重視されるポイントは?
第3回:生産管理が目指すキャリアとは?

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