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2017.07.18

通勤中の怪我、どこまで労災申請できる?!(3分で解決!ありがちトラブル相談室 vol.16)

こんにちは。 日本酒大好きクリーデンスキャリアアドバイザーの丸山です。

毎度のことながら日本酒話です。
日本酒って本当に色々な味があります。
辛い/甘い、苦い/酸っぱい、重い/軽い、
その他いろいろとあげたらきりがありません。

そんな味の事で、納得がいかないことがありました。
私の好みは、甘口でフルーティーな香りがする大人のジュースのようなお酒です。
先日も行きつけの酒屋さんでそういったお酒を買うと、
「丸山さんって、見た目と違って女子っぽいお酒が好きですね。」
と言われてしまいました。
確かに私はリアルなオヤジだけど、オヤジは辛口の日本酒しか飲んじゃいけないのか!!
見た目で他人の味の好みを決めるな!!
うちの会社の女子達は辛口でキレのあるお酒が大好きで、
よっぽど私よりもオヤジっぽいぞ!!

ということで今回の相談は、大好きなお酒を手に入れるためにはどこにでも行く
私にも起こりうるトラブルになります。

私はアパレルメーカーで販売員として働いています。
先日、通勤途中に病院に寄りました。
病院から普段の通勤路に戻った後に階段を踏み外してしまい怪我をしてしまいました。
会社は、「途中で病院に寄ったのだから、労災保険の補償にはならない。」
と言われてしまいましたが、納得ができません。
通常の通勤経路からいったんはずれた場合、労災保険の補償にはならないのでしょうか?

結論から申し上げると、今回のケースは「通勤災害」と認められて
労災保険の補償範囲に入ると思います。
労災保険の補償範囲は「業務災害」「通勤災害」になります。

「業務災害」とは労働者の業務上の負傷、疾病、障害又は死亡を言い、
「通勤災害」とは労働者が通勤により被った負傷、疾病、障害又は死亡を言います。
今回の相談の場合は通勤災害の「通勤」に当てはまるかが大きなポイントとなります。

通勤災害の「通勤」とは、就業に関し、住居と就業の場所との間を、
合理的な経路及び方法により往復することをいいます。
合理的な経路を逸脱したり、通勤と無関係な行為によって通勤を中断した場合には、
原則として通勤とは認められず通勤災害は認定されません。としています。

となると、今回の相談のケースは通院によって通勤を中断しているので
通勤と認められないように思いますが、実は例外もあります。

その例外とは…
逸脱や中断が、日常生活上必要と認められる次の行為を
やむを得ない事由により行うための最小限度のものである場合は、
逸脱や中断の間を除き、合理的な経路及び方法に復した後は、通勤となります。

  1. 日用品の購入その他これに準ずる行為
  2. 公共職業能力開発施設の職業訓練、学校教育その他これらに準ずる教育訓練であって、
    職業能力の開発向上に資するものを受講する行為
  3. 選挙権の行使その他これに準ずる行為
  4. 病院や診療所で診察や治療を受けることその他これに準ずる行為
  5. 要介護状態にある配偶者、子、父母、配偶者の父母並びに同居し、
    かつ、扶養している孫、祖父母及び兄弟姉妹の介護(継続的に又は反復して行われるものに限る。)

今回の相談のケースは上記の4.にあたり、
その逸脱・中断が最小限度のものであった場合は、
合理的な経路に復した後は再び通勤となり、通勤災害に該当すると思われます。
会社側に再度上記内容を説明し、通勤災害としての処理を依頼してください。

今回の「ありがちトラブル相談室」はこれにておしまいです。
いかがでしたでしょうか。
私もおいしい日本酒を求めて会社帰りに酒屋さんに寄る事がちょくちょくありますが、
残念ながらそれは、通勤から逸脱しており、中断が最小限度ではありません。
従い「オヤジは甘いお酒を飲んじゃいけない。」と言われて(実際は言われていませんが)、
心の傷を負ったとしても、全く労災保険は効きません。
はい、最初から分かっています。
皆さんも通勤途中の事故には十分に注意してくださいね。

それではさようなら。次回をお楽しみに。

筆者紹介

キャリアアドバイザー

丸山

米国CCE公認 GCDFキャリアカウンセラー。
1963生まれ。大学、ファッション系専門学校卒業後、1988年に株式会社ニコルへ入社。レディース、メンズのMDを経験した後、企画室マネージャーとして新規ブランドの開発やライセンスの管理に携わりました。その後2004年にクリーデンスへ入社し、以来、キャリアアドバイザーとして企画系専門職を中心にこれまで500名以上の転職をサポートしています。
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