採用をお考えの企業様へ

2019.02.22

セミナー「母集団をどう作る!?2018年中途採用マーケット動向まとめ」レポート(第18回クリーデンス法人向けイベント)

クリーデンスでは去る2019年1月31日(木)、法人向けセミナー「母集団をどう作る!?2018年中途採用マーケット動向まとめ」を開催いたしました。

採用成功のためには、現在の転職市場動向を理解することが何より重要です。
本レポートを今後の採用活動にお役立ていただければ幸いです。


採用成功した企業がやっていることとは

有効求人倍率が依然として高い水準を保ち続けるなかで、法人のお客さまからお寄せいただくことが多い「母集団形成」に関するお悩み。
その解決のためには、各企業が転職市場動向のトレンドを理解したうえで対策を実行すること、意識を改革することが求められます。

下記は、2018年にクリーデンスを利用して採用した人数の企業別ランキングです。

[1位]国内セレクトA社/デザイナー・販売・ディストリビューターなど
[2位]インポートラグジュアリーB社(SLG)/販売
[3位]国内セレクトC社/デザイナー・パタンナー・MD・販売・ECスタッフ
[4位]インポートラグジュアリーD社(RTW)/販売
[5位]国内セレクトE社/販売

もちろん、ブランドとして人気が高いことや、業績が好調であることも一因ではありますが、採用成功のポイントはそれだけではありません。
いずれの企業でも、例えば未経験者や時短希望者などの積極採用、選考期間の短縮、面接方法の改善など、どの企業でも取り入れやすく、効果的ないくつかの手法を実践していました。


職種別に見る転職動向・採用成功のヒント

デザイナー

デザイナーの求人数・求職者数は、昨年対比で若干の減少となりました。多くの企業では、即戦力を求めて厳選採用を行っています。

求職者の傾向としては「働く環境」や「年収」を重視する方が増えています。もちろん、これまでと同様「ブランド」を優先する声も多いですが、これからはブランド力以外の魅力を訴求することが重要となるでしょう。

また、選考時にはブランド向けの課題ではなく、過去実績の資料で判断する企業も増えています。
これにより選考期間が短縮し、他の企業に先んじて良い方を採用することが可能となります。

パタンナー

実技試験を行うことから、選考期間は他職種よりも長引く傾向があるパタンナー。
選考期間を短縮するために実技試験を行わないケースもありますが、「業務環境や社内の雰囲気を知りたい」と、実技試験を希望する求職者も少なくありません。
あらかじめ職務経歴書などでスキルを判断したうえで、適切なレベルの課題を設定し、その内容を事前に告知しておくなど、実技試験の方法を見直すことで、より良い採用につながったケースもありました。

また求職者の年齢が若手とベテランに二極化していることから、採用ニーズによって選考年齢を分けて考えると、選考がスムーズに進みます。

MD

MDは就業人口が少ないこと、またブランドを作る重要なポジションであることから、各社とも慎重に選考を進めています。
中途採用と並行して、コンサルティングの利用や社内での育成を検討するという声も聞かれました。

また異業界への転職も可能な職種であることから、アパレル以外も競合となっており、結果的に求職者の希望年収が上昇傾向にあります。

企業ごとに業務内容が異なることも多いため、スキルの完全一致が少ないことを前提に、優先順位をつけてから選考するとスムーズです。
あわせて入社後の不一致を防ぐためにも、選考過程では業務内容の詳細な確認をおすすめします。

生産管理

生産管理は例年どおり、即戦力として入社後に携わるアイテムの経験者が強く求められています。
その中で、素材力・生産力(海外工場での生産品質向上など)で他社との差別化を図ろうとする企業が増えたことにともなって、「素材開発」「品質管理」「英語力」などを重視した採用が目立ったことが2018年の特徴でした。

即戦力人材の採用においては、年収や残業時間など、条件面を重視する転職者が多くなります。
選考過程で就業条件や環境などを明確にお伝えしておくことが、スムーズな人材確保のポイントになるでしょう。

営業

異業界への転職が比較的容易な営業職。
競合となる企業が多く、キャリアを重視して選考すると採用難易度が一気に上がるため、2018年は経験の浅い若手の採用のほか、販売スタッフなど営業未経験者の採用に切り替える企業が増加しました。

もちろん30代の経験豊富な営業職を求める声もあります。
この場合は多くの求職者が年収を重視しているため、面接での期待値の提示や意向の醸成がより重要となります。
実際に面接の前後で意向が大きく変わるケースも少なくありません。面接を<選考の場>だけではなく<提示の場>としても捉えてみてください。

EC

EC関連の職種は、求人・求職者ともに増加していますが、求職者の傾向には若干の変化がありました。
EC業務未経験の方でもチャレンジできる求人が多いため、これまでは内勤を希望する販売スタッフからの人気が集まりがちでしたが、2018年は他職種にも未経験者を歓迎する求人が増えたため、EC求人だけが注目されるわけではない状況になりつつあります。

なお一口にEC関連と言っても業務の幅は広く、高度な専門スキルを持つ求職者は数が少ないうえに高年収です。
運営責任者や数値分析などのポジションには経験者を、顧客志向やSNSのスキルなどを重視する業務には未経験者を採用するなど、人材ニーズを把握したうえで効率的に採用活動を進めてください。

店長・販売

店長・販売などの店舗系人材は、慢性的な人材不足もあり、依然として最も求められています。
そのため販売職未経験の人材もエージェントを利用して採用する企業も多く、2018年はホテルスタッフやCA、美容師など接客をともなう業務の経験者はもちろん、ブランドイメージにマッチすれば、保育士や不動産営業からの採用事例もありました。

離職期間が長い方や時短勤務を希望される方など、さまざまな条件でお仕事を探されている方が多いのもこの職種の特徴です。
就業条件の緩和など、採用人材の幅を広げることで人材確保の可能性が格段に上げることができます。

現状、次期の新店オープンに向けた採用など、一時的に余剰となってしまっても早期に人材を確保する企業が増えています。
他社に一歩先んじるべく、スピード感を意識して選考を進めてください。


アンケートから

終了後のアンケートでは、お答えいただいた方全員から「大変役に立った」「役に立った」という回答をいただいたほか、下記のような感想も頂戴しました。

「改めて市場動向を再認識することができました」
「面接官のスキルアップや、スカイプを用いた面接など、こちら側の意識改革の重要性を感じました」
「MDなど求人がまれにしか発生しないポジションのトレンドも聞けたため、いざという時に役立ちそうです」
「今後はさらに、若手社員の定着率の向上も気になります」

このほか、クリーデンスの法人向けイベントでは恒例のグループディスカッションで、他社との意見交換や課題の共有ができて良かった、というお声も多数あがっていました。


クリーデンスでは、今後もこのようなセミナーや講演会を企画してまいります。
テーマや登壇者についてのリクエスト、内容についてのご意見がございましたらお気軽にご連絡ください。
次回セミナーにつきましても、詳細が決まりしだい、メールや当ウェブサイト等にてご案内させていただきます。