アパレル企業特集

2021.04.22

AZUL BY MOUSSY(株式会社バロックジャパンリミテッド)

永く選ばれるブランドとなるために――
AZUL BY MOUSSYが目指す“進化”とは?

「MOUSSY(マウジー)」の派生ブランドとして2008年に誕生して13年の年月を積み重ねてきた「AZUL BY MOUSSY(アズールバイマウジー)」。2021年3月19日には、横浜市の「みなとみらい東急スクエア」1階に、首都圏最大規模となる体験型の新店舗をオープンし、注目を集めています。今回は執行役員/AZUL BY MOUSSY事業部長をつとめる岩佐さんにインタビュー。ブランドへの思い、今後の進化などについて伺いました。

今回、この方にお話を伺いました!

執行役員/AZUL BY MOUSSY事業部長

岩佐 一生さん

執行役員/AZUL BY MOUSSY事業部長 岩佐 一生さん

新卒でアパレル小売企業に入社後、繊維商社の営業を経て、大手アパレル企業へ転職。SC向けブランド等の事業部長、飲食・ホテル事業の立ち上げなどに携わり、2019年、バロックジャパンリミテッドに転職。現在は執行役員/AZUL BY MOUSSY事業部長として、同社の基幹ブランドを支えている。

「ダサいことはやりたくない」という副社長の言葉に共感
社会のためになることをしたいとバロックジャパンリミテッドに入社

では最初に、岩佐さんのご経歴をお聞かせいただけますか?

新卒で中堅のカジュアルウェアの小売企業に入社して、そこでは販売職からグラフィックデザイン、古着のバイイングまで幅広く手掛けていました。グラフィックデザインの流れでTシャツの企画を任されるようになり、最終的にはアウターまで、ひととおりのものづくりはそこで覚えました。 その後、繊維商社の営業を挟んで前職は大手アパレルで約12年。事業部長としていくつものブランドを担当し、経験を重ねるごとに規模が大きくなっていきました。アパレルだけでなく、ホテル事業の立ち上げなども携わらせてもらいました。

大手企業で大きな仕事を次々と手掛ける中、なぜ転職しようと思ったのですか?

いくつかあるのですが、一番大きかったのは、「社会のためになることをしたい」と思ったことでした。これはアパレル全体が抱える課題でもあるのですが、モノが売れないから商品の価格を下げる、セールをする、そうすると大量生産しないと売上・利益が確保できない、そのサイクルへの違和感が私の中で大きくなってきて、思いを実現できる企業はないかと転職に踏み切りました。

バロックジャパンリミテッドに入社した決め手は何ですか?

面談で、副社長の深澤(哲人氏)が「ダサいことはやりたくない」と言っていたんです。
自分たちの利益を最優先するだけではなく、世のため、人のためになることがしたい、と。
私が実現したいこと、仕事に対する価値観と同じだな、と思いながら「ああいうことがしたい」「こういうことができたら」といろいろ話を重ねる中で「一緒にやりましょう」と言ってもらうことができ、入社を決めました。

バロックジャパンリミテッドを一言で言うと、どんな会社ですか?

社長や経営陣がトップダウンで「これをやれ」と言うタイプではないので、必然的にブランドを創り上げている一人ひとりの意見や声が尊重される社風です。一人ひとりが自分の意見を伝え、意見を通そうとするのはとても良い文化だと思います。

バロックジャパンリミテッドの一番の強みはお店です。本社のマーケティング戦略やブランディングなどももちろん重要ですが、強みはやっぱり店頭に立つスタッフの販売力。ただ単に「売る」というだけではなくて、ブランドイメージをより高く保つためにはどうすればよいか、という点を分かった上で動いている。それはきっと副社長が言うところの「ダサいことはやりたくない」という言葉にも繋がっているんじゃないかなと思います。


ブランドの歴史を守りつつ、新しいことを取り入れて進化していくブランドづくり

2019年にご入社され、現在はアズールバイマウジーの事業部長としてブランドを牽引していらっしゃいますが、どのようなブランドにしたいとお考えでしょうか?

AZUL BY MOUSSY(アズールバイマウジー)ができて13年、バロックジャパンリミテッドの中でも最大規模のブランドとして、お客さまからの認知度も高く、顧客さまもたくさんいらっしゃる、とても安定した事業です。その一方、ステークホルダーがたくさんいる中で、常に新しい試み、進化を見せていかなければなりません。そこで今一番力を入れているのは、ブランド価値を向上させることです。

昨年9月にはブランドアイデンティティとロゴを刷新されましたね。

お客さまから価値のあるブランドであると感じていただくための取り組みのひとつです。
アズールバイマウジーが長くお客さまからご支持をいただいているのは、ポジティブでヘルシー、艶っぽさ、人間らしさを表現できること。アズールバイマウジーの洋服を身に着けることで、ご自身の価値観をさらに上げることができるブランドだと思っています。着る人はもちろん、見る人も活き活きするような、心地よいブランドにしていきたいと考えています。

黒が際立っていてかっこいいビジュアルでした!

まさにアズールバイマウジーのアイデンティティである「黒」は強く意識しました。
黒から想起されるブランドであることはアズールバイマウジーの大きな強みなので、そこを活かしながら、「古い」ではなく「歴史ある」ブランドだと思ってもらえるように、これまでブランドが大事にしてきたことを守りつつ、新しいことを取り入れていく。どちらかというと、ラグジュアリーブランドと同じ思想だと思います。

「伝統と革新」を創っていく、ということですね。

そうです。私はアズールバイマウジーを永く続いていくブランドにしたいと思っています。今、主軸にしているマーケットでも、10年後、20年後にはどうなっているか分からない。少子高齢化でショッピングセンターやショッピングモールも徐々に厳しくなっていくでしょう。そんな中でも永く続いていく事業にするためには、これまでアズールバイマウジーが創り上げてきた良いところを保ちつつ、それをベースに進化していくことが必要です。

たとえばどのような進化でしょうか?

新型コロナウイルスの影響でシュリンクしているマーケット感において、避けては通れないのがブランドのグローバル化です。当社は中国マーケットに精通している企業なので、グローバル視点で通用するようなブランディングを今固めているところです。そのため、世の中から求められていること、世の中のスタンダードなことは積極的に取り入れていきたいと考えています。

世の中から求められていること、スタンダードなこととは?

やはり私の中で大きなキーワードとしてあるのは社会貢献です。ショッピングバッグをベジタブルインクで印刷した紙製のものにリニューアルしたり、先日オープンしたみなとみらいの旗艦店には、建築資材や内装に再生資材を取り入れていたりなど、少しでも社会貢献に繋がるものがあれば取り入れるように意識しています。


「アズールバイマウジーが表現するアイテムが好き」というお客さまのために

新型コロナウイルスの影響でシュリンクしている…という話が出ましたが、会社としてどこまでブランドのチャレンジに対し投資の判断をしているのでしょうか?

私たちがもっともプライオリティを置いているものは、「顧客」です。
もちろん厳しい時代なので、経費削減などは言われますよ。でも、本当に必要なもの、ブランディングや売上に効果があると見込めるものについては積極的に投資していこう、というチャレンジ精神を持った企業です。アズールバイマウジーで言えば事業運営の効率化のためのデジタル化や、お客さまの利便性を考えたデジタルツールの導入など、さまざまな形で新しい時代を切り開いていくためのチャレンジは行えています。 当社の企業理念は「挑戦」なのですが、まさにそれが体現できているブランドだと思います。

ブランドとしてのさまざまなチャレンジマインドがとてもよく伝わりました。ブランドに属するスタッフのみなさんにもたくさんのチャレンジの場があると思います。

例として投資の話をしましたが、必ずしも投資がなければチャレンジできないわけではありません。
アズールバイマウジー全員で50人ほどの組織ですが、若手、ベテラン関係なく、裁量を持って新しいことにチャレンジしてもらいたいと思っています。
たとえば先日のみなとみらい店をオープンする際にも、新卒2年目のスタッフに売り場の一部をかませて、買い付けから宣伝まで全部任せました。本人がやりたいと思うことは、一緒に手伝いながらできるだけやれるように、という土壌を作っています。

先ほど、自分の意見を伝え、意見を通そうとする文化があるという話でしたが、そうするといわゆる職人肌というか、声を上げることが得意ではないタイプの方は居づらくなってしまうのでしょうか?

いえいえ、そんなことはないですよ。いろんなタイプのスタッフがいます。
バロックジャパンリミテッドには、部下を持たないでその道のプロになる、「プロフェッショナル職」というグレードを設けています。これはどの職種でも目指すことができます。
全員が何でもマルチでこなせる必要はありません。声を上げてリーダーシップを取っていくタイプ、職人肌でリーダーを後方支援していくタイプなど、みんなフラットにプロフェッショナルな役目を持ってブランドを創り上げていますので、しっかり専門性を発揮できれば、活躍していただけると思います。

アズールバイマウジーは20代からファミリー層、40代まで幅広い層のファンが付いているブランドだと思います。その中でどのようにブランディングや企画をしているのでしょうか?

まずブランディング、という観点では、世界観を表現できるお店づくりです。ぱっと見て「こういうブランドなんだな」と分かってもらうため、ポイントのエリアに一定規模の旗艦店を出店し、ブランドの世界観を表現できるスタッフが店頭に立ち、時代のニーズに合ったさまざまな商品を提案してくことを大切にしています。

いろいろ分析して分かったのですが、20歳の方も40歳の方も買うものは同じなんです。年代で買うものが変わる、ということがなくなってきて、そこにはアズールバイマウジーが表現するアイテムが好き、というシンプルな共通点がある。
そうした背景をふまえて大事にしたいのは、ブランドのアイデンティティである「黒」を軸に、お客さまが求めている時代のトレンドをしっかりと捉える企画を考えることです。
たとえば直近ではホームアイテムの充実に力を入れていますが、単にトレンドを取り入れただけでは長くブランドを続けていくことはできません。アズールバイマウジーらしいデザインや色、エッセンスを取り入れ、「アズールバイマウジーであれば、私の好きなホームアイテムが手に入る」という共感を得られるものを作っていきたいです。

単にトレンドを取り入れるだけではなく、ブランドを軸にしなければならないということですね。

そうです。ブランドの魅力が詰まった企画・ものづくりを実現し続けることができれば、プロパー(定価)で購入いただくことがスタンダードになる。セールでしかモノが売れない、というファッション業界全体に蔓延する大きな課題にカウンターパンチを打てるようなブランドを実現したいですね。

また、企画だけでなく、実際出来上がってくるものについても、アズールバイマウジーらしいアイテムになっているか、デザインや色が表現できているか、という点にすごくこだわっています。バロックジャパンリミテッドでは、直貿で資材調達から進めていけるものづくりのスキームがあるので、より良いものづくりを実現するための手段を常に試行錯誤しています。そこは主に生産管理のメンバーの腕の見せどころですね。


ブランドにリスペクトを持ち、その先にあるお客さま、広く社会など
「誰かのため」に価値発揮してほしい

アズールバイマウジーで働くやりがいは何でしょうか?

シンプルですが、何と言っても、やりたいことができることです。
上場企業なので、ビジネスとして最低限の結果をステークホルダーに担保する必要はありますが、成果をしっかり出すことを前提に、みんな好き勝手していますよ(笑)。ブランドや会社が好きな人が多いので、ブランドと関わっていることが楽しい、ということが最大のモチベーションになっています。

そうしたスタッフの方々がイキイキと働く上で、岩佐さんが課題に感じていることはありますか?

アズールバイマウジーはメンズ商品もありますが、メインはウィメンズ商品です。同じ目線で考え、お客さまの魅力ポイントや悩みなどをダイレクトに理解でき、価値を生み出せる女性スタッフのパワーは本当に頼もしいと感じています。そのパワーをどんどん活かしてもらえるように、働く環境という面でも、キャリアという面でも、スタッフがどんどん活躍できる環境を作っていきたいですね。

それでは最後に、こんな人と一緒に働きたい、というメッセージをお願いします。

新しい視点やチャレンジが大歓迎であることは前提として、今までのブランドの歴史に対してリスペクトを持てる人がいいですね。アズールバイマウジーの店舗や商品を実際に見てみて、ここがアズールバイマウジーの良さだな、ここをこうすればもっと良くなるだろう、と考え、新しい価値を生み出していってくれること。
新しいメンバーがこのように活躍してくれることが、何よりお客さまにとっての価値向上に繋がると思うんです。

面接でもそういうお話はされているのですか?

現時点でお持ちのスキルは、書類などでこれまでの仕事を見ればある程度分かるので、「それらを活かしてこれから何をしていきたいか」ということを中心にお話しています。
その「こういうことをしたい」という思いは、誰かのためになることであって欲しい。ブランドの先にあるお客さまのためだったり、もっと広く社会のためだったり。最終的に自己実現に繋がっていくことはもちろんですが、誰かのためを思って価値発揮することが、ご自身のやりがいや働くモチベーションに繋がっている。そういう方と一緒に働きたいです。

単にポジションが空いたから、スキルがマッチするから、ということだけではなく、面接では、「こういうことをしたい」という夢や未来の話で一緒に盛り上がれるような機会になればと思っています。

株式会社バロックジャパンリミテッド

株式会社バロックジャパンリミテッド

事業内容 衣料、アクセサリーの輸出輸入業務及び小売
事業所 本社:東京都目黒区青葉台4丁目7番7号 住友不動産青葉台ヒルズ
設立 2003年8月11日
代表者 代表取締役社長 兼 最高経営責任者 村井 博之
従業員数 1,511名(2020年2月現在)
資本金 82億5800万円
 

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