アパレル企業特集

2018.05.07

発商事株式会社

東京事業所1周年を迎えた老舗商社、発商事
スピードとフレキシブルを強みにさらなる成長へ

1921年に大阪で創業し、今年で97年目を迎える発商事(はつしょうじ)。
履物の製造・小売からスタートした同社は、時を経て服飾雑貨や衣料品などカテゴリーを拡大し、2017年4月には東京事業所をオープンしました。今回はその東京事業所の所長である、発 泰造さんにインタビュー。会社や事業のこと、理想の働き方など、さまざまな思いを語っていただきました。

スピード感とフレキシブルを強みに、お客さまのニーズを先回りしてお応えする

発さんはもともと発商事にいらっしゃったのですか?

僕は大学卒業後、新卒で東京の繊維商社に入社し、丸10年勤めました。その後、発商事の東京事業所を立ち上げ、メンズカジュアル・レディースカジュアル・シューズのOEM・ODM事業を行っています。ちょうど丸1年が経過したところですね。

事業を行う上で大切にしていること、心がけていることは何でしょうか?

OEM・ODMというのはお客様ありきのビジネスです。コストやスピード、生産ロット、CSRやコンプライアンスといった生産環境の配慮にいたるまで、お客様のさまざまなニーズをくみ取ってお応えするのが我々の役割です。その“基本”の部分をもっとも大切にしています。

他社との差別化といった点ではいかがでしょうか?

当社は大阪に15名、東京に5名、海外で業務委託しているスタッフ2名と決して大手企業ではありませんが、小回りがきくので、スピードがあること、融通が利くこと、フレキシブルに動けることが強みです。「お客様のニーズにお応えする」というと、どちらかといえば受け身の印象かもしれませんが、能動的に動き、先手を打っていくことが、他社との差別化に繋がってくると考えています。

なるほど、大手では出せない機動力があるということですね

取り扱える品目が多岐にわたり、「会社として何でもできる」のが大手の魅力である一方、規模が大きいことで縦割り組織にならざるをえないため、社員一人ひとりが扱えるものは限定されてしまいます。ある社員が「今のマーケットでこのカテゴリーにこういう仕掛けをしたら面白いだろうな」と思ったとしても、自身が担当しているカテゴリーと違う場合、踏み込むことができないんです。

当社では、チャンスだと思えば誰もがそれに対して動けるという自由度があります。大手で数日・数週間・数か月と掛かる稟議や承認も、当社では1日あれば十分。もちろんそこまでの調査や準備は必要ですが、決めること自体はすぐですし、決めてしまえばすぐに動き出すことができます。

チャンスだと思っていることを決めるために何か月も掛かっていると、決まったときにはすでにチャンスではなくなっている、というのが今のファッション業界です。そのスピード感を買っていただいて当社にご発注いただく企業様も多いので、これからもこだわっていきたいです。


お客さまのためにベストな動き方を考えて行動することができる環境

東京事業所を立ち上げて1年、扱う商材やビジネスの方向性は発さんを中心に決めていったのですか?

立ち上げの際はそうですが、走り出してしまえば、「こういうビジネスはしてはいけない」「こんな商売を率先してやりなさい」といったレールは一切ありません。誰もが自由にアイデアを出し、自分たちで考えて自分たちで実行する。なので成果が出たときには誰もが手ごたえを感じられますし、課題が残れば全員で振り返って反省し、次につなげられるよう、また準備をしています。

アイデア出しや話し合いの場として、定期的なミーティングなどがあったりするのですか?

定期的なミーティングはなく、ふとしたタイミングで「こんなこと考えているんだけどどう思う?」など、自然と話し合いが生まれています。全員同じ空間で仕事をしているので、お互いの仕事の状況も分かりますし、コミュニケーションは密に取れていると思います。

大阪本社とはどういった関係性で仕事をしているのですか?

大阪本社とは、僕が週に1回出張してコミュニケーションを取っています。大阪本社には歴史があり、人数も東京より多いので大きな案件を受けることができ、一方の東京はお話ししたとおりスピードとフレキシブルが強み。それぞれをうまく活かすことで、「小ロットで急ぎ」「しっかり作りこんで大量生産」といった複合的なニーズにも対応できるのです。

先日もあるアパレル企業のレディースブランドに対して、大阪本社も巻き込んだODM型の企画提案を行いました。お客様からは100点の評価ではなかったのですが、何が良くなかったのかが分かったので改善につなげ、ビジネスに繋がりそうなところまで進めることができました。
物理的な距離があると、どうしてもそれぞれで仕事を回してしまいがちですが、そこはかなり意識をして、発商事としてお客さまにとってベストな提案を行うよう心がけています。

正直なところ、この仕事は「大変」「忙しい」というイメージがありますが、実際のところはどうでしょうか?

当社に限った話ではありませんが、この仕事はもちろん楽ではありません。
ただ僕の考えでは、大変=長時間働けということではありません。「自分で時間割を作って行動しよう」ということです。たとえば当社の定時は10時~19時ですが、実際のところは前日が遅かったら翌日11時に出勤してもいいし、朝8時に来て早く帰ってもいい。事前に少し詰め込んで仕事をして、旧正月に1週間の休みを取ってバカンスに行った社員もいます。一人ひとりがお客さまと向き合い、ベストな動き方を考えて行動することが、一番の戦力になると考えています。

これも誰もが気になるところだと思いますが…待遇面はいかがでしょうか?

これは「あるある」なんですが、商社・OEM企業って、営業と生産で給料に大きな差があったり、営業は正社員なのに生産は契約社員だったりと、待遇に差のある企業が意外と多いんですよ。実際の仕事はそこまで大きく変わらないにも関わらず、です。当社は職種の線引きがない分、全員を平等に評価しますし、仕事に対する対価はきっちり社員に返すというスタンスで事業運営しています。実力主義…って言ってしまうと大げさかもしれませんが。笑


裁量が大きいからビジネスに直結する仕事ができる

続いて、東京事業所の立ち上げ直後から参画しているというSさんにお話を伺いたいと思います。入社の決め手は何だったのでしょうか?

Sさん:僕は生産管理の仕事をしているのですが、転職のきっかけは大きく2つありました。ひとつはお客さまのためにスピード感をもって動ける組織で働きたかったこと。もうひとつは、扱う商品カテゴリーの幅を広げてみたかったこと。少数精鋭で、メンズカジュアルを中心にレディースや服飾雑貨、シューズまで取り扱う発商事には、どちらも満たす環境がありました。
また転職活動の中で、仕事に対する考え方や価値観がもっとも近かったのが所長の発で、この人のもとで働いてみたい!と感じたのが最終的な決め手でした。

実際に入社してみていかがですか?こんな仕事がしたい!という思いは実現できていますか?

Sさん:仕事内容自体はこれまでに経験したことと大きく変化はないのですが、ひとつひとつの判断を自分でしているので、イメージ通りのスピード感で仕事をしています。以前もある程度は自分で判断して動かしていましたが、裁量が大きくなったぶん、自分の判断がビジネスに直結するという意識がより高まりました。
もちろんプレッシャーはありますが、うまくいったときはそれがそのままやりがいに繋がります。単純な言葉になっちゃいますけど、“大変だけど楽しい”という日々が送れています。

社内の雰囲気はいかがですか?

Sさん:スタッフは若いメンバーが多く、所長は30代と歳が近いので全員仲が良いです。
だからといって慣れ合いで仕事をしているわけではなく、一人ひとりが仕事に対して真剣に向き合っています。小さな組織だからこそ、そうしたメリハリは必要ですし、一緒に仕事していくうえでその距離感がとてもやりやすいです。


“ものづくり”を軸に、自由に仕事の幅を広げていくことができる

さて、話を発さんに戻します。今回新たなスタッフを募集されていますが、どんな方を求めていますか?

当社はものづくりの会社なので、ものを作る工程が分かっている人でないとつとまりません。ですので、生産管理の経験は前提としてありつつ、プラスアルファのやりたいことを実現していってくれる方を求めています。たとえばもっとお客様と密にコミュニケーションを取りたい方は営業の側面も、企画力を上げたい方は企画生産という形で。

仕事とは、営業も企画も生産もすべて繋がっているものなので、「私のし仕事はこれ」と線引きするのではなく、生産管理を軸にどんどん広げていって欲しいです。どう広げるかも自由なので、面接などを通じて、どんなことをしていきたいかを一緒にお話しできればと考えています。

最後に、発さんが考える一番のアピールポイントをお聞かせください。

そうですね…やはり自由に仕事できるよ、ということじゃないでしょうか。
管理されすぎず、余計なルールや制約にしばられず、臨機応変に動けること。
極論を言えば、勉強して計画を立てて商売として成り立つという見込みが立てば、野菜を扱うことになってもまったく問題ないんです。それくらい自由な会社です。
発商事としての歴史は長いですが、変化を続けてきたからこそ現在まで続いている会社ですし、東京事業所はまだ1年とこれからの組織です。その自由さで自分の好きな仕事がしたいという方は、ぜひお待ちしています。

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発商事株式会社

発商事株式会社

事業内容 履物製造卸売業(OEM/ODM)
アパレル製品製造卸売業(OEM/ODM)
不動産賃貸業
事業所 本社:大阪府大阪市浪速区日本橋東1-7-16 発商事(株)本社ビル
東京事業所:東京都渋谷区千駄ヶ谷三丁目16-原宿プラザ302号
設立 1950年(創立1921年)
代表者 代表取締役社長 発 剛士
従業員数 20名(2018年4月時点)
資本金 1,900万円

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